中級文法講座

「さまよえる中級人」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。かの有名な相原茂先生による造語です。
 厳密には「さまよえる中級レベル学習者症候群」と言っても良いのかもしれません。多くの中国語学習者が経験する学習病の総称です。
 この病は、ピンイン符号や声調符号がなんとか読めるようなり、基本単語単語(1500~3000語程度)や基本文法を一応学んだが、其の後がなかなか上達せずに自信がなくなり、スランプに陥っているという症状に現れます。
 大学で2年間以上真面目に学習した人は発症する可能性が高く、留学した人にも見られます。対処方法は色々ありますが、私は
音読の繰り返しによる暗唱基本文法の見直しを勧めています。
 このコーナーでは基本文法の知識だけでは誤解しやすく、理解しにくい項目の中から、幾つか選んで紹介します。「さまよえる中級人」症候群に悩む皆様の一助になれば幸いです。


文法事項とキーワード 補足説明
不と没(有) 否定副詞の"不”と"没"は使い方をよく間違えます。"不”は意思や予定を表し、"没"は未然を表すことを理解してないのが原因かも知れません。
”也”について考える ”也”は「~も」の意味と理解している人も多いと思います。間違いではありませんが、それだけでは意味がわからないことがあります。